みなさん、バイク乗ってますか??
僕は今バイクに跨り、記事を書いてます。
「バイク」と一言でいっても、いろいろと種類があります。白色みたいですね。
排気量の小さな50cc原動機付自転車から始まり、2000ccをゆうに超える排気量お化けバイクもあるわけですが、みなさんがよく見かけるのは、車の間をスイスイとすり抜ける死体みたいな顔色をしたUBER配達員ですよね。(彼らはバイク乗りではなく、食事運びで、未来の死体運びです。)
僕が今回お話したいのは、リッターSS(スーパースポーツ)と呼ばれるタイプのオートバイについてです。
これが何かと申しますと、各社のフラッグシップモデルであり、技術の粋をこらしたとてもレーシーなモデルのことを言います。
こんなやつ



見た感じ、速そうで近未来的なこのモデル、確かにめっちゃ速いです。もうすごぶるに。だって300km以上出るわけですから。新幹線かて。
なにより恐ろしいのは、車重です。
各メーカー約200kg前後の重さしかありません。
これが何を意味するか、聡い方々ならお気づきですよね。
そう、めっちゃ軽いわけです。
youtubeなんかでもよくSSがスーパーカーをぶち抜く動画が散見されます。
そんなSSですが、僕は本当にお勧めしません。
これから理由を、インタビュー記事を交えながら1億個述べたいと思います。
•中世の拷問かよってぐらい姿勢がきつい。
これです。
まずは本当にこれにつきます。
よくでんぐり返し一歩手前だと表現されますが、個人的にはでんぐり返し3周後です。
「いやいや、SSなんだから当たり前でしょww」、「サーキットに持っていくスペックなんだからww」、「それも込みでロマンでしょww」とかほざいてるタコ共。熱々のマフラーの上でたこ焼きにしたろかい。
最初の1時間はまだいいんですよ。そこはタコどもにも同意します。
そこから、1分でも過ぎてみなさい。
まずは手首の痛みに始まり、次にリングフィットアドベンチャーを8時間行ったかのような痛みが腰を駆け抜け、やがて悲しみに変わり心が痛くなります。
基本タンクにしがみつくような乗車姿勢を念頭に設計されているので、上体を起こせばそりゃ至る所に負荷が乗ります。
じゃ、最初からタンクにしがみついてればいいじゃんwwとほざいてるイカ共は、さっさとイカ刺しにでもなってもらうとして、私服も相まってそんなやつ町中で見かけたら「バイク大好きニキ」としてネットミーム確定です。
友人同士で行く巡航距離100キロを超えるロングツーリングになると、30キロ超えたあたりから会話がなくなります。ソロの人は家に帰ります。
何がつらいって、頑張ってお金を貯めて大好きなSSを買ったぞ!!うっひょーい!!という人が、乗車姿勢のキツさに嫌気が差し始め、あんなに大好きだったバイクが大嫌いになり始めることです。
ガレージに泊まる愛車を見るだけの毎日。乗りたくてもあのつらさを考えるとどうにも乗る気が起きない。残ったのはあと3年あるローンのみ。
ここで実際にSSを購入したという「コジマ ユウキ(以下コジキ)」さんにインタビュー形式でお話を伺いたいと思います。
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ー本日はよろしくお願い致します。
コジキ「あ、はい。」
ーSSを購入されたということですが、どういった経緯で購入に至ったのでしょうか?
コジキ「あー、まぁー、大学生の時なんで今から3年前っすね。1年生のときに時間ができたんで、教習所行ってーみたいな。特に乗りたいバイクがあったわけじゃないんですけど、4年生の先輩がBMWのS1000Rに乗ってるのを見てかっけぇーって思って。はい。」
ーそこからご自身のバイクを購入されると。
コジキ「まぁそうっすね。中古でも良かったんですけど、初めて買うバイクだし、新車で買おうと思って、色々見に行ったんすけど、そんなかでヤマハのYZF-R1を見てかっけぇーって思ってその場で契約しました。」
ーそれはまた思い切りましたね。現金で購入されたのですか?
コジキ「まぁ300万近くするので、ローンっすね。」
ー学生時代とのお話でしたが、失礼なお話、ローンの審査は無事に通ったのでしょうか?
コジキ「まぁそこは普通に無理なんで、親っすね。」
ーご両親のご職業は?
コジキ「それいま関係あります?まぁ、普通に会社員っすね。」
ー共働き?
コジキ「母親もパートみたいなやつ行ってましたね確か。ってか、マジでなんすかコレ。」
ーこういうインタビューは初めて?
コジキ「まぁ、そうっすね。」
ー今、緊張してる?
コジキ「AVじゃないっすか。勘弁してください。」
ーバイクの乗り心地はいかがでしたか?
コジキ「初めての大型バイクでしたし、最高でしたよ。」
ー『最高でした』?つまりはもう乗られていないと?
コジキ「まぁ、そうっすね。社会人になって、学生ん時みたいに乗る機会も減りましたし、会社にも危険なことは避けるように言われてるんで、いい機会だと思って大学卒業と同時に売りましたね。」
ー本当にそれだけですか?
コジキ「はい?何が言いたいんですか?」
ーいやね、コジマさんがなにか隠してらっしゃるのかなと思いましてね。
コジキ「隠すもなにも、これが全部っすけど。」
ー本当はSSの乗車姿勢がキツすぎて嫌になったのではないですか?
コジキ「いや、確かに普通のバイクに比べたらキツいかもっすけど、それは手放した理由には入らないっすね。」
ー『キツい』。いま確かにキツいとおっしゃられましたね?
コジキ「そりゃ、キツいでしょSSなんですから。」
ーほう、『SSなんですから』ですか。つまりは乗車姿勢が中世の拷問のようだということに自覚的でいらっしゃったわけですね?
コジキ「拷問って。そこまでではないでしょ。ってか、さっきからなんすかこのインタビュー。本当にバ○ク王の人ですか?今から会社行かないとなんで、もう行っていいっすか?」
ー逃げるんですか?
コジキ「はぁ?何言ってんだよ。もういいよ。」
ーあ、ちょ、まってください!!
コジキ「(スタスタスタ…….)」
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早歩きでその場から逃げ去るコジマ氏を見て『やはり何かを隠している』、そう感じたインタビュー班はコジマ氏が勤めているという会社に潜入し、様子を伺うことにした。
コジマ氏が勤める会社は都心から電車でおよそ50分、決して利便性が良いとは言えない場所で、ひっそりと佇む物悲しげなオフィスビルに、コジマ氏は入っていった。
ザルな警備を掻い潜ったインタビュー班は、コジマ氏を観察するのに適したスペースに身を隠した。
どうやら、インターネット商材を扱う会社らしく、自らのデスクにあるPCと向き合っている。
勤務態度は至って勤勉。他の同僚らしき人物とも笑顔で会話するあたり、会社内での人間関係も良好なのだろう。
しかし、そこからというもの、無情にも時間だけが過ぎ、コジマ氏がデスクについてちょうど1時間がたった頃、何事もなく過ぎ去る時間を前に、インタビュー班からも、精神的疲労からか『今回は失敗だったのでは?』という空気が流れ始めた矢先の出来事だった。
その瞬間はいきなり訪れた。
コジマ氏がおもむろに立ち上がり、腰をさすったのだ。
偉大な科学者たちも、自らが定義した仮定を証明できたとき、こういう気持ちになるのだろうか。
コジマ氏がデスクについて、ちょうど1時間が過ぎた頃だ。偶然にしてはでき過ぎている。
インタビュー班は半ば興奮状態で、潜入中であるにも関わらず、コジマ氏に突撃した。
ーコジマさん!!!!いまさすりましたよね!!!!!!いま腰さすりましたよね!!!!????????
コジキ「うわぁぁぁ!!!!!!な、なにしてるんだアンタら!!!!!!!」
ーいま腰をさすりましたよね!!!!???? よね!!!!?????????
コジキ「なんだってんだぁ!!!!警察呼ぶぞゴラァああ!!!!!」
ーはぁあはぁあ、やはりSSに乗っていたことで腰を痛めたんですよね!!!????ですよね!!!!?????もう普通のデスクに座っていてもSSに乗っていた時の後遺症で、1時間が過ぎた頃痛みが走るようになったんですよねぇぇえええええ!!!!!????ねぇぇええええええええ!!!!!???????うぅう〜〜〜ひゃっほーいいいい!!!!!!
コジキ「アンタら狂ってるよ・・・。おい!!警察呼べ、警察ぅ!!!!!」
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それからというもの、迅速な警察な対応により、我々インタビュー班は退却を余儀なくされた。
あと一歩というところでコジキに逃げられたが、確かな確証を得た我々は、さらに取材を続行することになんの疑問も抱いていなかった。
探偵を雇い、コジキの家を割り出したあとは、コジキ宅前のアパートの一室を借り切り、2ヶ月に及ぶ張り込みへと足を踏み入れた。
コジキに安息の日はない。
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SSをお勧めしない理由、あと99,999,999個ありますが、それを書くには余白が狭すぎるので、またの機会に。
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